1本の苗が10-15本に分かれる分けつ葱。葉質は軟らかく、味が良く、晩抽性で作りやすい品種です。
抽だいは遅く、関東地方では5月下旬まで収穫できる。
種まきは3月から5月、定植6-8月の春まき、9月-10月に種まき翌年の4-5月に定植の秋まきが適期です。秋まきは早まきしすぎて大株で冬越しすると春先に抽たいの危険性があります。
育苗時には株を太らせるため2,3回刈り込みし、鉛筆程度の太さの苗をつくるようにします。
畝幅80cm程度に幅15cm、深さ20cmの植え溝の片側に仕上がりの株間10cm程度になるように並べ、根が隠れる程度に畝間の土をかけます。土の上にはわらなどでマルチし乾くのを防ぎます。7-8月に土寄せを行い、あわせて追肥を行います。その後1ヶ月ごとに2回程度土寄せを行います。
粘土質の畑で過度の土寄せは曲がりや生育不良の原因になります。真夏に土寄せするとネギへの負担が大きいので秋口から2-3回の土寄せでも大丈夫です。1回の土寄せは7-10cm程度とします。
元肥として完熟堆肥3kg/平方メートル植え付けの2週間前くらいには混ぜて土となじませておきます。低度化成肥料も100g/平方メートル程度を与えよく混和します。追肥は30g/平方メートル程度土寄せ時に与えます。(30cmの植え溝幅でしたら、1平方メートルの量で3m位の長さの植え溝に施肥できます)
小さいうちに葉ねぎとして収穫しても良いですが、草丈90-100cm、太さ2.5-3cmになります。定植時に1本だった葱が束になって収穫できます。春先に葱坊主を切り、分割した株を植え直せば再度収穫できます。
炒め物、鍋料理、焼き物等でおいしく食べられます。葉質が軟らかいのでぬたや焼き鳥などがおすすめです。